行政書士試験の憲法・商法(会社法)・基礎法学は、いずれも配点の小さい科目です。だからこそ「コスパ」で優先度を決め、時間をかける科目と絞る科目を仕分けるのが正解です。
結論を先に言えば、憲法は取りにいく、商法はコスパで絞る、基礎法学は1問狙い。全部を完璧にしようとすると、主要科目の時間を失います。この記事を読み終えると、小配点科目への最適な時間配分がわかり、限られた学習時間を得点に直結させられるようになります。
この記事を書いた人


2013年に「ビジネス実務法務検定2級」と独学で「行政書士」試験に合格。この資格を活かし、法務やコンプライアンスの視点からも安心できる情報発信を心がけています。
この記事のポイント
- コスパで優先度を決める
- 憲法は取りにいく
- 商法はコスパで絞る
- 基礎法学は1問狙い
小配点科目は「コスパ」で優先度を決める【結論】

憲法・商法・基礎法学は、主要科目とは違うアプローチが要ります。共通するのは配点の小ささ。だからこそ、費用対効果を基準に時間を配分するのが賢い戦略です。
憲法・商法・基礎法学の配点
各科目の出題数を押さえましょう。例年の傾向では憲法は択一5問+多肢1問、商法・会社法は択一5問(20点)、基礎法学は2問(8点)です(伊藤塾。科目別の問題数は公式に固定されたものではなく過年度実績に基づく目安です)。行政法112点・民法76点と比べると、いずれも小さな配点です。
| 科目 | 配点の目安 | 方針 |
|---|---|---|
| 憲法 | 択一5問+多肢1問 | 取りにいく |
| 商法・会社法 | 択一5問(20点) | コスパで絞る |
| 基礎法学 | 2問(8点) | 1問狙い |
深追いは主要科目の時間を奪う
小配点科目の最大のリスクは、時間をかけすぎて、行政法・民法の学習時間を削ってしまうことです。配点20点の商法に、112点の行政法と同じ熱量を注ぐのは非効率。時間は有限であり、配点に応じた配分が鉄則です。
科目別の全体配分は行政書士試験の科目・配点・合格点で確認できます。

小配点科目の沼にはまると、主要科目が手薄になります。配分が命です。
「取る科目」と「絞る科目」を分ける
小配点でも、性質は科目ごとに違います。得点しやすい憲法は取りにいき、コスパの悪い商法は絞る——この仕分けが重要です。同じ「小配点」でひとくくりにせず、費用対効果で扱いを変えます。
次のセクションから、科目ごとの具体的な方針を見ていきます。
憲法は「取りにいく」科目


小配点科目のなかで、憲法は例外的に「取りにいく」べき科目です。得点しやすく、多肢選択でも出るため、対策が報われます。憲法の攻略法を見ていきましょう。
人権と統治の2分野
憲法は、国民の権利を扱う「人権」と、国の仕組みを扱う「統治」の2分野に分かれます。人権は判例、統治は条文が中心。範囲が比較的限定的で、体系立てて学べば得点が安定します。
民法や行政法ほどの分量はないため、短期間でも仕上げやすい科目です。
判例中心で得点しやすい
憲法の人権分野は、重要判例の結論と理由を押さえれば得点できます。頻出判例は限られており、過去問で繰り返し問われるため、対策の効率が良いのが特徴。小配点ながら、確実に取りにいく価値があります。
判例は「事案・結論・理由」をセットで覚えると、応用も利きます。



憲法は判例を押さえれば得点が安定しやすい、と評されることの多い科目です。
多肢選択式でも出題される
憲法は択一だけでなく、多肢選択式でも出題され、部分点も狙えます。条文や判例の正確な知識が、そのまま多肢の得点につながります。択一対策がそのまま多肢に活きる、効率の良い科目です。
小配点でも、択一+多肢で見れば得点機会は複数。取りこぼさないようにします。
商法・会社法は「コスパで絞る」


最も扱いに悩むのが商法・会社法です。配点は小さいのに範囲は膨大。ここをどう割り切るかが、時間配分の分かれ目になります。現実的な向き合い方を示します。
配点20点なのに範囲は民法並み
商法・会社法の悩ましさは、配点は択一5問20点なのに、学習範囲は民法に匹敵するボリュームという点です。真面目に全範囲をやると、費用対効果が最悪になります。ここが小配点科目で最も注意すべき罠です。
「配点の割に重い」科目。だからこそ、割り切りが必要になります。



商法・会社法は「配点の割に重い」の典型。全部やると割に合いません。
短期なら「捨てる」選択肢も
学習時間が限られる場合、超短期合格では商法・会社法を思い切って捨てる戦略も現実的です。行政法・民法・基礎知識で手一杯なら、商法に割く時間はない、という判断もあり得ます。ただし捨てるかどうかは、残り時間との相談です。
捨てるのは最終手段。時間があるなら、次のH3の「頻出だけ拾う」が中間解です。



正直、時間がなければ商法は割り切る。合格者にも捨てた人はいます。
頻出テーマだけ拾う
完全に捨てないなら、会社の設立・機関など頻出テーマに絞って過去問で拾うのが効率的です。全範囲は追わず、出やすい論点だけをつまむ。5問中2〜3問拾えれば十分、というスタンスで臨みます。
「深追いせず、頻出だけ」。これが商法・会社法の黄金比です。
基礎法学は「1問取れれば十分」


最も配点の小さい基礎法学は、割り切りが肝心です。とはいえ完全に捨てるのは得策ではありません。適度な力の入れ方を押さえましょう。
2問=8点、試験冒頭に出る
基礎法学は2問・8点で、試験の問1・問2に出題されます。当日、緊張のなか最初に目にする問題です。ここでつまずくとペースを乱すため、心構えとして「取れなくても引きずらない」ことも大切です。
冒頭で難問が出ても、飛ばして後で戻る。本番の立ち回りも対策のうちです。



基礎法学は冒頭に出るので、難しくても引きずらない心構えが大事です。
完全に捨てず「2問中1問」を狙う
基礎法学は、2問中1問の正答を目標に置き、深追いしないのが定石です。基本的な用語や法の分類など、押さえやすいテーマもあります。深入りはせず、2問中1問を確保する意識で臨みます。
捨て科目にしすぎず、取れる1問は拾う。小配点でも、この積み重ねが効きます。
深入りせず過去問で慣れる
基礎法学の対策は、専用教材で深入りせず、過去問で出題の雰囲気に慣れる程度で十分です。範囲を広げるとキリがないため、過去問で頻出の用語・分類を押さえるに留めます。ここも時間をかけない科目です。
勉強法全体の設計は行政書士の勉強法・独学のコツで確認できます。


よくある質問(FAQ)
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- 憲法・商法・基礎法学の配点は何点ですか?
-
例年の傾向では、憲法は択一5問+多肢1問、商法・会社法は択一5問(20点)、基礎法学は2問(8点)です(公式の固定配分ではありません)。いずれも行政法112点・民法76点に比べ小さい配点です。配点に応じて時間を配分し、深追いを避けるのが鉄則です。
- 商法・会社法は捨ててもいいですか?
-
時間が限られる場合は捨てる選択肢もあります。配点20点に対し範囲が民法並みに広く、コスパが悪いためです。ただし時間があるなら、会社の設立・機関など頻出テーマだけを過去問で拾い、5問中2〜3問を狙うのが中間解です。
- 憲法は得点しやすいですか?
-
得点しやすい科目です。人権は重要判例、統治は条文が中心で、範囲が限定的です。頻出判例を押さえれば安定して得点でき、多肢選択でも出題されます。小配点科目のなかでは「取りにいく」価値が高い科目です。
- 基礎法学は完全に捨てていいですか?
-
完全に捨てるのは損です。2問中1問の正答を目標にすれば十分で、基本用語や法の分類など押さえやすいテーマもあります。深入りはせず、過去問で頻出テーマに慣れ、2問中1問を確保する意識で臨みましょう。
- 小配点科目にどれくらい時間をかけるべきですか?
-
配点に応じて最小限にします。憲法は得点しやすいので優先度を上げ、商法は頻出だけ、基礎法学は過去問で慣れる程度です。行政法・民法という主要科目の時間を削ってまで小配点科目に注力するのは本末転倒です。
- 憲法の判例はどう勉強すればいいですか?
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頻出判例を「事案・結論・理由」のセットで覚えます。人権分野は判例が中心で、過去問で繰り返し問われるものが限られています。判例集や過去問で重要判例を押さえれば、応用問題にも対応でき、効率的に得点できます。
- 試験冒頭の基礎法学が解けないと不利ですか?
-
心構え次第です。基礎法学は問1・問2に出るため、難しいと動揺しがちです。解けなくても引きずらず、飛ばして後で戻る立ち回りが大切です。冒頭でペースを乱さないことが、全体の得点を守ります。
- 小配点科目の優先順位はどうすればいいですか?
-
憲法>基礎法学>商法・会社法の順で費用対効果が高い傾向です。憲法は取りにいき、基礎法学は1問確保、商法は頻出だけ拾うか時間がなければ捨てる、という配分が現実的です。主要科目を最優先にしたうえで調整します。
まとめ|小配点科目は「メリハリ」で攻略する


行政書士の憲法・商法・基礎法学は、コスパで優先度を決めるのが鉄則です。得点しやすい憲法は取りにいき、範囲の割に配点の低い商法・会社法は頻出だけ拾うか割り切る、基礎法学は2問中1問を狙う。小配点科目に深入りして主要科目の時間を失うのが、最大の失敗です。メリハリこそが、限られた時間を得点に変える鍵になります。
全科目を完璧にする必要はありません。取る所と絞る所を、はっきり決めましょう。
- 憲法は判例で取る
- 商法は頻出だけ拾う
- 基礎法学は1問狙い
今日できる一歩は、自分の残り学習時間を確認し、商法・会社法に何時間割けるかを決めること。主要科目の対策は行政書士の民法の勉強法と行政書士の行政法の勉強法で確認できます。全体像は行政書士完全ガイドへ。


参考URL一覧
- 行政書士試験研究センター・令和7年度合否判定基準:https://gyosei-shiken.or.jp/pdf/basis.pdf
- 伊藤塾コラム・憲法・基礎法学の攻略:https://column.itojuku.co.jp/gyosei/method/kenpou/
- 伊藤塾コラム・商法・会社法は捨てないで:https://column.itojuku.co.jp/gyosei/method/shouhou/
- フォーサイト・行政書士の科目別勉強法:https://www.foresight.jp/gyosei/column/subjects/
- スタディング・科目別傾向と対策:https://studying.jp/gyousei/about-more/countermeasures.html




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