25-退職代行の成功率99%は本当?失敗例と確実に成功するサービスの選び方

退職代行の成功率99%は本当?

多くの退職代行サービスが謳う「成功率99%」という数字。結論から言うと、あなたが「適法で、信頼できる業者」を選びさえすれば、この数字はほぼ本当です。なぜなら、そもそも「退職」は法律で保障された労働者の権利であり、会社側は原則として拒否できないからです。しかし、残りの1%の「失敗」が存在するのも事実。その失敗とは、希望通りに辞められなかったり、会社や業者とトラブルになったりするケースです。この記事では、その「99%」のカラクリと、実際にあった失敗例、そしてあなたが絶対に失敗しないための、確実なサービスの選び方を徹底的に解説します。

この記事のポイント

  • 成功率99%は本当:退職は労働者の権利(民法第627条)なので、適法な業者が代行すれば、退職自体が失敗することはまずありません。
  • 「失敗」の本当の意味を知る:「退職できない」ことよりも、「有給が取れない」「会社と揉める」といった「希望通りに辞められない」ことが、本当の失敗です。
  • 失敗の最大の原因は「業者選び」:特に、交渉権のない民間企業に依頼し、会社側が交渉を拒否するケースが、典型的な失敗パターンです。
  • 運営主体の確認が絶対:「弁護士」または「労働組合」が運営するサービスを選べば、失敗のリスクは限りなくゼロに近づきます。
  • 証拠と記録もあなたを守る:万が一のトラブルに備え、業者とのやり取りは全て記録しておきましょう。
目次

退職代行の成功率99%のカラクリと法的根拠

なぜ、これほどまでに高い成功率が実現できるのでしょうか。それは、退職代行が魔法を使っているわけではなく、日本の法律が労働者を強力に守っているからです。

民法第627条が保障する退職の権利

退職代行の成功率99%を支える法的根拠が、民法第627条1項です。この条文は以下のように定められています。

民法第627条1項:期間の定めのない雇用の当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

これは、あなたが「辞めます」と伝えてから2週間が経てば、会社の許可や同意がなくても、労働契約は自動的に終了することを意味します。つまり、会社にはあなたの退職を拒否する権利がないのです。

退職代行が行うのは「お願い」ではなく「通知」

したがって、退職代行サービスが行うのは「退職のお願い」ではなく、この法律に基づいた「退職の意思表示の通知」です。通知さえしてしまえば、法律上、退職は成立します。これが「成功率99%」のカラクリです。

実際に、適法で信頼できる業者が運営する退職代行サービスでは、退職そのものができなかったという事例は、ほとんど報告されていません。法律が味方についているため、退職自体は確実に実現可能なのです。

「失敗」の本当の意味とは?4つの失敗パターン

では、残りの1%の「失敗」とは、一体何なのでしょうか。「退職できなかった」というケースは、前述の通りほぼあり得ません。本当の失敗は、退職の「質」に関わる問題なのです。

パターン1:希望通りに辞められない

  • 有給休暇を消化させてもらえない
  • 希望の退職日を認めてもらえず、不当に引き延ばされる
  • 離職票などの必要書類を発行してもらえない

このパターンは、交渉権のない民間企業のサービスを選んだ場合に最も多く発生します。退職の意思表示はできても、その後の条件交渉ができないため、会社の一方的な条件を受け入れざるを得なくなるのです。

パターン2:会社とトラブルになる

会社側が退職代行の利用に反発し、以下のようなトラブルに発展するケースです。

  • 「損害賠償を請求する」と脅される
  • 懲戒解雇扱いにされてしまう
  • 退職後に、上司から嫌がらせの連絡が来る

法的トラブルに対応できない労働組合運営のサービスを選んだ場合、このような状況に発展すると、業者側も対応できずに困ってしまいます。

パターン3:退職代行業者とトラブルになる

悪質な業者を選んでしまった場合に発生する、最も避けたいパターンです。

  • 料金を支払った後、連絡が途絶える
  • 「交渉はできない」と、途中で業務を放棄される
  • 後から高額な追加料金を請求される

パターン4:結果的に、自分が損をする

退職はできたものの、本来受け取れるはずだった権利や金銭を諦めることになるパターンです。

  • 本来請求できたはずの未払い残業代を、泣き寝入りすることになる
  • 会社都合で退職できたはずなのに、自己都合扱いにされてしまう

これらの「失敗」は、すべて「最初の業者選び」で防ぐことができます。適切な権限を持つ業者を選ぶことが、成功への最短ルートなのです。

【実録】退職代行の典型的な失敗例と、その原因

実際にどのような失敗が起きているのか、具体的なケーススタディを見ていきましょう。これらの事例から、失敗を避けるための教訓を学び取ることができます。

ケース1:「交渉できない」と言われ、有給を諦めたAさん

状況:IT企業勤務のAさん。残業が多く、人間関係に疲れ退職を決意。ネットで見つけた料金2万円の格安の民間業者に依頼。「有給を20日全て消化したい」と伝えた。

結果:業者が会社に連絡すると、会社側は「引き継ぎが終わらないから有給消化は認めない」と反論。業者はAさんに「当社は民間企業なので、法律上『交渉』はできません。退職の意思は伝えましたが、有給の件はご自身でお願いします」と連絡。結局、Aさんは有給を諦め、泣き寝入りするしかなかった。

失敗の原因:有給消化という「交渉」が必要な状況にもかかわらず、交渉権のない「民間企業」のサービスを選んでしまったこと。

ケース2:「損害賠償を請求する」と脅され、パニックになったBさん

状況:営業職のBさん。上司のパワハラに耐えかね、労働組合運営の退職代行に依頼。

結果:業者が退職を伝えると、逆上した上司が「Bが突然辞めたせいで大きな損害が出た!弁護士を立てて訴える!」と業者に伝えてきた。業者は「損害賠償請求への対応は、弁護士の業務範囲なので当方では対応できません」とBさんに報告。Bさんはパニックになり、結局、弁護士法人運営のサービスに改めて依頼し直すことになり、二重に費用がかかってしまった。

失敗の原因:損害賠償請求という「法的トラブル」に発展するリスクを予見せず、訴訟対応ができない「労働組合」のサービスを選んでしまったこと。

ケース3:料金支払い後、連絡が途絶えたCさん

状況:飲食店のアルバイトCさん。SNS広告で見つけた、相場より極端に安い1万円の業者に依頼し、料金を振り込んだ。

結果:料金を振り込んだ直後から、業者からのLINEの返信が途絶えた。電話も繋がらない。結局、お金だけ騙し取られ、退職もできず、別の業者に依頼し直す羽目になった。

失敗の原因:運営実態が不明瞭な、実績のない悪質業者を選んでしまったこと。

退職代行の口コミ・評判まとめ【リアル体験談50選】

【実践】失敗を100%回避する!確実に成功するサービスの選び方

上記の失敗例からわかるように、退職代行で失敗しないための鍵は、ただ一つ。「あなたの状況を解決するために必要な『法的権限』を持った運営主体のサービスを選ぶこと」です。

Step 1:自分の状況を3段階で診断する

まず、あなたの状況が以下のどれに当てはまるか、冷静に自己診断してください。

レベル1:交渉・トラブル不要

  • 会社との関係は悪くない
  • 有給は残っていない、または自分で取得できる
  • 未払い残業代などはない
  • ただ、退職を「言い出す」ことだけが怖い

レベル2:交渉が必要

  • 有給休暇を消化したい
  • 退職日について、会社と調整してほしい
  • 会社が「辞めさせてくれない」とごねる可能性がある
  • 金銭請求以外の「交渉」が必要

レベル3:法的トラブルに発展する可能性がある

  • 未払いの残業代や退職金を請求したい
  • パワハラやセクハラの慰謝料を請求したい
  • 会社から「損害賠償を請求する」と脅されている
  • 会社と金銭的な、あるいは法的な紛争状態にある

Step 2:診断結果に合った運営主体を選ぶ

診断結果が出たら、それに合った運営主体を選びます。これさえ間違えなければ、失敗はほぼ100%防げます

スクロールできます
診断結果選ぶべき運営主体料金相場対応可能範囲
レベル1民間企業2万円~3万円退職意思の伝達のみ
レベル2労働組合2.5万円~3万円退職意思伝達+交渉
レベル3弁護士法人5万円~10万円全ての法的対応

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Step 3:信頼できる業者か、最終チェックする

運営主体のタイプを決めたら、最後にその業者が信頼できるか、以下の点で最終確認しましょう。

  • 運営実績は十分か?(公式サイトで運営歴や実績件数を確認)
  • 料金体系は明朗か?(追加料金の有無を確認)
  • 返金保証はあるか?
  • 無料相談での対応は丁寧で、迅速か?

このプロセスを踏めば、あなたは「安物買いの銭失い」を避け、確実に成功へと導いてくれる、真に信頼できるパートナーを見つけることができるはずです。

失敗を回避するための追加対策

万が一のトラブルに備え、以下の対策も併せて実施しておきましょう。

  • 業者とのやり取りは全て記録・保存する
  • 契約書面や重要事項説明書を必ず受け取る
  • 返金保証の適用条件を事前に確認する
  • 口コミや評判をネットで事前に調査する

成功確率を高める追加のポイント

適切な業者選びに加えて、以下のポイントも押さえておけば、成功確率をさらに高めることができます

タイミングの選定が重要

退職代行を依頼するタイミングも、成功に大きく影響します。理想的なタイミングは以下の通りです。

  • 月初めや繁忙期を避ける
  • 重要なプロジェクトの直前は避ける
  • 有給休暇の残日数を確認してから
  • ボーナス支給後など、金銭的な損失を最小化する

必要書類の事前準備

退職代行をスムーズに進行させるため、以下の書類を事前に準備しておきましょう。

  • 雇用契約書のコピー
  • 就業規則(退職関連部分)
  • 有給休暇の残日数がわかる資料
  • 会社の人事担当者の連絡先

事前準備をしっかりと行うことで、退職手続きがより確実かつスムーズに進行します

よくある質問

退職が成功したら、本当に会社と二度と話さなくていいですか?

はい、その通りです。退職完了までの全ての連絡は代行業者が行います。貸与品の返却なども郵送で行うため、あなたが会社の人間と直接話したり、顔を合わせたりする必要は一切ありません。

退職代行を使っても、離職票や源泉徴収票はちゃんともらえますか?

はい、必ずもらえます。これらの書類の発行は、会社の法的な義務です。優良な業者であれば、これらの必要書類の請求まで、サービス内容に含んでいます。

退職代行の失敗で、最も多いケースは何ですか?

最も多いのは、本記事のケース1で紹介したように、交渉権のない民間企業に依頼してしまい、有給消化などを拒否されてしまうケースです。退職自体はできても、「希望通りに辞められなかった」という、後味の悪い失敗です。

成功率99%を謳う業者は信頼できますか?

適法で信頼できる業者であれば、成功率99%は現実的な数字です。ただし、その「成功」の定義を必ず確認してください。単に「退職できた」だけでなく、「希望通りの条件で退職できた」まで含んでいるかが重要です。

業者の運営主体を確認する方法はありますか?

公式サイトの会社概要や運営者情報を必ず確認してください。労働組合の場合は組合名と所在地、弁護士法人の場合は法人名と弁護士登録番号が明記されています。これらの情報が曖昧な業者は避けましょう。

まとめ:成功の鍵は、あなたの「賢い選択」にある

「退職代行の成功率99%」は、決して誇大広告ではありません。それは、法律に裏付けられた、極めて高い確実性を持つサービスです。

しかし、その成功を確実なものにするためには、あなた自身が自分の状況を正しく理解し、それに見合った適切な権限を持つサービスを選ぶという、「賢い選択」が不可欠です。

この記事で得た知識を武器に、1%の失敗を回避し、あなたのスムーズで確実な退職を実現してください。

【次のステップへ】失敗しないサービスの選び方がわかった上で、具体的にどのサービスが優良なのかを知りたい方は、こちらのランキング記事をご覧ください。

【最新】退職代行おすすめランキング7選!料金・サービス徹底比較

■ 公式/参考URL一覧

  1. e-Gov法令検索 – 民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百二十七条
    • 退職成功率99%の根拠となる、労働者の「退職の自由」を保障した最も基本的な法律条文として参照。
  2. 日本弁護士連合会 – 弁護士法 第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
    • 民間企業による退職代行の失敗例(非弁行為)を解説する上での、重要な法的根拠として参照。
  3. 国民生活センター – 退職代行サービスのトラブルに関する相談
    • 実際にあった退職代行の失敗例やトラブルについて、公的な消費者相談機関の情報を参照し、記事の信頼性を担保。
運営者情報

エフネクストの経営理念「キッカケ」はいつも人から。

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