介護福祉士国家試験は毎年1月に実施され、合格率は近年70〜84%で推移している。合格に必要な勉強時間の目安は約250時間で、半年前から1日1〜1.5時間で到達可能だ。
勉強スケジュールの王道は、前半3ヶ月のインプット(参考書通読+問題集)→次の2ヶ月のアウトプット(過去問3年分×3周)→最後の1ヶ月の弱点克服、という3フェーズ構成です。2026年1月の第38回からパート合格制度が導入され、不合格パートのみ翌年に再受験できるようになりました。
この記事のポイント
- 250時間を3フェーズで分配
- 月別スケジュール表で計画的に
- 3ヶ月ショートカットプランも紹介
- パート合格制度で再挑戦しやすく
介護福祉士試験の基本情報|合格率・合格点・試験日程
介護福祉士国家試験は全125問・11科目群で構成され、総得点の60%程度(年により補正あり)が合格ラインです。第38回(2026年1月実施)の合格率は70.1%、合格点は64点でした。受験には「実務経験3年以上+実務者研修修了」が必要です。
- 合格率は近年70〜84%で推移
- 合格点は125点中64点前後
- 第38回からパート合格制度導入
試験日程と申込スケジュール【第39回(2027年1月)】
次回の第39回試験は2027年1月に実施予定です。受験申込は前年の8〜9月頃で、実務者研修は試験前年の12月末までに修了していることが条件となります。逆算すると、2026年6月には実務者研修の修了見込みを立てておく必要があるでしょう。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 2026年6月まで | 実務者研修の修了(または修了見込み確定) |
| 2026年7月 | 勉強開始(半年前スタートの場合) |
| 2026年8〜9月 | 受験申込(社会福祉振興・試験センターへ) |
| 2026年12月末 | 実務者研修の修了期限 |
| 2027年1月 | 第39回介護福祉士国家試験 |
| 2027年3月 | 合格発表 |
合格率70〜84%|ちゃんと勉強すれば受かる試験
「国家試験」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、介護福祉士の合格率は近年70〜84%で推移しており、きちんと対策すれば十分合格できる試験です。
| 回(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格点 |
|---|---|---|---|---|
| 第38回(2026年) | 78,469人 | 54,987人 | 70.1% | 64点 |
| 第37回(2025年) | 75,387人 | 58,992人 | 78.3% | 67点 |
| 第36回(2024年) | 74,595人 | 61,747人 | 82.8% | 67点 |
| 第35回(2023年) | 79,151人 | 66,711人 | 84.3% | 75点 |
| 第34回(2022年) | 83,082人 | 60,099人 | 72.3% | 78点 |
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター、厚生労働省「各回介護福祉士国家試験合格発表」
第38回は合格率70.1%と過去5年で最も低い水準でしたが、これはパート合格制度の初導入による影響も指摘されています。合格点は64点で、正答率約51%に相当します。
2026年導入「パート合格制度」で再挑戦しやすくなった
第38回(2026年1月)から導入されたパート合格制度は、13科目をA・B・Cの3パートに分割し、パートごとに合否を判定する仕組みです。合格したパートは2年間有効で、翌年は不合格パートのみ再受験できます。
第38回のパート別合格者数は、Aパート3,935人・Bパート1,509人・Cパート6,181人でした。万が一不合格になっても全科目やり直しではなくなったため、「今年で一部合格→来年で残りを取る」という戦略的な受験が可能になりました。精神的なハードルが下がった点は受験者にとって朗報でしょう。
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半年で合格する勉強スケジュール【3フェーズ計画】
介護福祉士国家試験の合格に必要な勉強時間は約250時間が目安です。これを6ヶ月に分配すると月42時間=1日約1.4時間。無理のないペースで着実に合格を目指せるスケジュールを3フェーズで組み立てます。
- Phase1:インプット(3ヶ月・90h)
- Phase2:アウトプット(2ヶ月・100h)
- Phase3:弱点克服(1ヶ月・60h)
全体像|250時間を6ヶ月で分配する
合計250時間を3フェーズに分配し、段階的に学習内容をシフトしていくのが王道の勉強計画です。
| フェーズ | 期間 | 時間数 | 1日の目安 | 学習内容 |
|---|---|---|---|---|
| Phase1 インプット | 7〜9月(3ヶ月) | 90時間 | 約1時間 | 参考書通読+問題集で基礎固め |
| Phase2 アウトプット | 10〜11月(2ヶ月) | 100時間 | 約1.5時間 | 過去問3年分×3周+模擬試験 |
| Phase3 弱点克服 | 12〜1月(1ヶ月) | 60時間 | 約2時間 | 苦手科目の集中攻略+最終確認 |
Phase1(7〜9月)インプット期間|参考書で知識の土台を作る
最初の3ヶ月は「知識を入れる」ことに集中します。参考書を1冊通読し、各科目の全体像をつかんでから問題集を解き始めるのが効率的です。
いきなり苦手科目から始めるとモチベーションが崩壊しやすいので、まずは「生活支援技術」や「介護の基本」など、現場経験と結びつきやすい科目から取りかかるのがおすすめです。1日1時間×90日で90時間を確保できれば、Phase2に入る頃には11科目群の基礎がおおむね頭に入っている状態を目指せます。
Phase2(10〜11月)アウトプット期間|過去問3年分を3周する
知識の土台ができたら、いよいよ過去問で「使える知識」に変えていきます。直近3年分の過去問を3周するのがPhase2のゴールです。
- 1周目:解説を読み込みながら解く
- 2周目:時間を計って本番形式で解く
- 3周目:間違えた問題だけを重点的に
1日1.5時間×60日で100時間を充てます。この期間に模擬試験を1〜2回受けて、現時点の実力と弱点科目を把握しておくと、Phase3で何に時間を使うべきかが明確になります。
Phase3(12月〜試験直前)弱点克服期間|苦手科目を集中攻略
最後の1ヶ月は「弱い科目を0点にしない」ことに全力を注ぎます。介護福祉士試験は合計点が合格ラインを超えていても、11科目群のうち1科目でも0点があると不合格になるため、苦手科目の克服は合否を分ける最重要課題です。
模擬試験で得点率が低かった科目に絞って、インプット→過去問の往復を繰り返しましょう。暗記ノートの見直しや一問一答アプリの周回もこの時期に有効です。試験は1月の真冬に行われるため、12月以降は体調管理も「勉強の一部」と意識してください。
月別スケジュール一覧表
6ヶ月間の具体的な行動を月別に一覧化しました。手帳やスマホにコピーして活用してみてください。
| 月 | フェーズ | やること | 1日の目安 | 使う教材 |
|---|---|---|---|---|
| 7月 | Phase1 | 参考書を通読開始。得意科目から着手 | 1時間 | メインテキスト1冊 |
| 8月 | Phase1 | 問題集を解きながら参考書で確認。受験申込 | 1時間 | テキスト+問題集 |
| 9月 | Phase1 | 11科目群の基礎を一巡。暗記ノート作成開始 | 1時間 | テキスト+ノート |
| 10月 | Phase2 | 過去問3年分の1周目(解説熟読) | 1.5時間 | 過去問題集 |
| 11月 | Phase2 | 過去問2〜3周目+模擬試験で弱点発見 | 1.5時間 | 過去問+模試 |
| 12月 | Phase3 | 苦手科目の集中攻略。0点科目を作らない | 2時間 | 苦手分野のテキスト+一問一答 |
| 1月 | Phase3 | 最終確認+体調管理。当日のシミュレーション | 1.5時間 | 暗記ノート+アプリ |
働きながら勉強を続ける5つのコツ
介護福祉士の受験者は約90%が働きながら勉強しています。まとまった時間が取れないなかでも、スキマ時間の活用と工夫次第で250時間は十分に確保できます。
- スキマ時間の10分×3回で30分
- 得意分野から始めてモチベ維持
- 解説を読むことが最重要
スキマ時間の活用|通勤・休憩・就寝前の30分
「1日1時間なんて取れない」と感じるかもしれませんが、通勤中の10分、昼休みの10分、就寝前の10分を合わせるだけで30分は確保できます。一問一答アプリなら電車内でも片手で操作でき、YouTube解説動画は「聴く勉強」として通勤中に最適です。
まとまった時間を確保できる休日に1.5〜2時間を加えれば、平日30分×5日+休日2時間×2日で週5.5〜6.5時間。月あたり約22〜26時間になり、半年計画の月42時間にはやや不足しますが、Phase1の1日1時間ペースなら十分に到達できる数字です。
「得意分野から始める」でモチベーションを維持
いきなり苦手な「社会の理解」や「人間の尊厳と自立」から始めると、解けない問題が続いて挫折しやすくなります。まず「生活支援技術」「介護の基本」など、日々の業務で触れている科目で「解ける実感」を積み上げてから苦手科目に移る順番がおすすめです。
「自分は勉強が苦手だ」と感じている方こそ、成功体験から入ることで学習への抵抗感が薄れます。
過去問は「解く」より「解説を読む」が大事
過去問を解いたとき、最も重要なのは「不正解の選択肢がなぜ不正解なのか」を理解することです。正解だけを暗記しても、本番で選択肢の並びが変わると対応できません。解説を読んで「この選択肢のどこが間違いか」を理解することで、応用力が身につきます。
過去問集を選ぶ際は、解説が充実しているものを優先しましょう。正解番号だけが載っている問題集では学習効果が半減します。
勉強仲間・SNSコミュニティの活用
独学は自分のペースで進められるメリットがある反面、孤独との戦いでもあります。同僚や同期受験者との情報交換、X(旧Twitter)の#介護福祉士試験タグのフォローなどで、同じ目標を持つ仲間とつながっておくとモチベーション維持に効果的です。
職場に受験仲間がいれば、休憩中に問題を出し合うだけでも記憶の定着率が上がります。
息抜きと体調管理も「勉強の一部」
試験は1月下旬の真冬に行われます。12月以降はインフルエンザや風邪の予防を最優先にし、十分な睡眠と栄養を意識してください。どれだけ勉強しても試験当日に体調を崩したら全てが無駄になってしまいます。
週に1日は完全に勉強しない「オフの日」を設けるのも長期戦を乗り切るコツです。6ヶ月間フルに走り続けるのは現実的ではないので、適度な息抜きを計画に組み込んでおきましょう。
おすすめの教材・ツール
教材選びで迷って時間を浪費するのは本末転倒です。参考書は1冊に絞り、過去問は3年分を集中的に回す。これが費用対効果の高い教材戦略です。補助的に無料アプリやYouTube動画を活用しましょう。
- 参考書は1冊に絞る
- 過去問は解説が充実したものを
- アプリはスキマ時間の補助に
参考書・テキストの選び方
参考書は「1冊を何度も繰り返す」ほうが「複数冊を浅く読む」よりも圧倒的に効率的です。選ぶ基準は「図解が多い」「オールカラー」「最新年度版」の3点です。制度改正が毎年あるため、必ず受験年度に対応した最新版を購入してください。
代表的なシリーズとして、中央法規の「わかる!受かる!介護福祉士国家試験」シリーズ、ユーキャンの「速習レッスン」などが定番です。書店で実際に手に取り、自分が読みやすいと感じたものを選べば問題ありません。
▶ 関連記事:おすすめテキスト・問題集を見る
過去問の入手方法|試験センター公式+市販問題集
社会福祉振興・試験センターのWebサイトに過去3年分の試験問題が無料で掲載されており、問題自体は0円で入手できます。ただし解説はないため、解説付きの市販過去問題集を購入するのがおすすめです。
過去問は「古すぎない3年分」に集中するのが鉄則です。介護保険制度は3年ごとに改定があるため、4年以上前の問題は制度が変わっている可能性があり、混乱の元になります。
無料アプリ・YouTube動画の活用法
一問一答形式のスマホアプリは、通勤中や休憩中のスキマ時間で「1問30秒」のペースで知識を定着させるのに最適です。YouTube解説動画は「聴く勉強」として通勤中に使えるため、耳からのインプットが苦にならない方には強い味方になるでしょう。
ただし、無料教材だけで体系的な学習を完結させるのは難しいです。参考書と過去問集を軸に据え、アプリや動画はあくまで補助ツールとして活用するのがバランスの良い使い方です。
通信講座は必要?|独学と通信の使い分け
独学なら参考書+過去問で約3,000〜6,000円、通信講座は2〜7万円が費用の目安です。合格率70〜84%の試験のため、独学でも十分に合格は可能です。
| 比較項目 | 独学 | 通信講座 |
|---|---|---|
| 費用 | 約3,000〜6,000円 | 約2〜7万円 |
| メリット | 安い・自由度が高い | 体系的カリキュラム・質問対応 |
| デメリット | 自己管理が必要・孤独 | 費用がかかる |
| 向いている人 | 自分で計画を立てて実行できる人 | 一人では続かない・不安が大きい人 |
「自分で計画を立てて実行する自信がある」なら独学、「一人だと不安で続かなさそう」なら通信講座を選ぶ——というシンプルな判断基準で問題ないと思います。
3ヶ月しかない場合のショートカットプラン
「もう試験まで3ヶ月しかない!」という方向けの超短期集中プランも用意しました。250時間÷3ヶ月=1日約2.7時間とペースはハードですが、過去問ファーストの「逆引き方式」で最短合格を狙えます。
- 過去問ファーストの逆引き方式
- 1日2.7時間のハイペース
- パート合格でリスクヘッジ可能
3ヶ月プラン|過去問ファーストで最速合格を狙う
時間がない場合は参考書の通読を省略し、いきなり過去問を解く→解説を読む→参考書の該当箇所を確認する「逆引き方式」が最も効率的です。
| 期間 | やること | 1日の目安 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 過去3年分の1周目(解説熟読+参考書確認) | 2.5時間 |
| 2ヶ月目 | 過去問2〜3周目+模擬試験2回 | 3時間 |
| 3ヶ月目(前半) | 苦手科目の集中攻略 | 3時間 |
| 3ヶ月目(後半) | 最終確認+暗記ノート見直し+体調管理 | 2時間 |
3ヶ月プランは1日2.5〜3時間を確保できることが前提です。仕事終わりに毎日3時間は体力的に厳しいため、休日に4〜5時間をまとめて確保し、平日は1.5〜2時間に抑えるなどメリハリをつけると続けやすくなります。
3ヶ月で間に合わなくても「パート合格」で翌年リベンジ可能
2026年導入のパート合格制度により、万が一不合格になっても、合格したパートは2年間有効で翌年は不合格パートのみ再受験できます。「3ヶ月で全科目は厳しいけど、AパートとBパートだけでも受かっておこう」というマインドセットで臨むのも立派な戦略です。
完璧を求めて先送りするよりも、「まず受けてみる」ことで本番の雰囲気を体験でき、翌年のアドバンテージになります。
よくある質問
- 介護福祉士の勉強はいつから始めるべき?
-
理想は試験の半年前(7〜8月)です。最低でも3ヶ月前には開始すべきでしょう。半年あれば1日1〜1.5時間のペースで無理なく250時間を確保できます。
- 必要な勉強時間は何時間?
-
約250時間が目安です。半年なら1日1〜1.5時間、3ヶ月なら1日約2.7時間のペースになります。合格率70〜84%の試験のため、基礎をしっかり固めれば十分到達可能です。
- 過去問は何年分解くべき?
-
直近3年分を3周するのが基本です。介護保険制度は3年ごとに改定があるため、古すぎる過去問は制度変更の影響で正答が変わっている場合があります。
- 0点の科目があると不合格って本当?
-
本当です。合計点が合格ラインを超えていても、11科目群のうち1つでも0点があれば不合格となります。ただし2026年からパート合格制度が導入され、パートごとの合否判定に変わりました。
- 介護福祉士試験は独学で合格できる?
-
合格率70〜84%の試験のため、独学でも十分合格可能です。参考書1冊+過去問3年分で約3,000〜6,000円の投資で済みます。自己管理が苦手な方は通信講座の活用も有効です。
- 模擬試験は受けるべき?
-
受けるべきです。時間配分の練習、弱点科目の発見、本番の雰囲気への慣れという3つの効果があります。市販の模擬問題集でも代用可能です。
- 派遣で働きながら受験勉強できる?
-
できます。エフネクストの派遣スタッフは受験前のシフト調整を担当者に相談可能です。資格取得支援制度の詳細もエフネクストに確認してみてください。
▶ 関連記事:実務経験3年の計算方法
▶ 関連記事:エフネクストの評判
まとめ|半年あれば介護福祉士は取れる
介護福祉士国家試験は合格率70〜84%で推移しており、250時間の勉強時間を半年かけて3フェーズで分配すれば、働きながらでも一発合格を十分に狙えます。
合格への3ステップ
- Phase1(3ヶ月):参考書で基礎固め
- Phase2(2ヶ月):過去問3年分×3周
- Phase3(1ヶ月):苦手科目の集中克服
2026年からパート合格制度が導入され、万が一不合格でも翌年は不合格パートのみ再受験できるようになりました。「完璧を目指して先送りする」よりも「まず参考書を1冊買って、今日から10分だけ始める」ことが、半年後の合格への最短距離です。
▶ 関連記事:介護福祉士試験の全情報を見る
▶ 関連記事:合格後の手続きと登録の流れ
公式/参考URL一覧
- 厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」
- 公益財団法人社会福祉振興・試験センター https://www.sssc.or.jp/
- マイナビ介護職「第38回介護福祉士国家試験 合格発表」 https://kaigoshoku.mynavi.jp/contents/kaigonomirailab/edu/kokushi/kaigo_2026/
- 三幸福祉カレッジ「第38回試験結果速報」 https://www.sanko-fukushi.com/news/cw202601_colum/
- 介護求人ナビ「合格率と過去10年の推移」 https://www.kaigo-kyuujin.com/oyakudachi/oubo/67523


