第9回:【STEP3-② 社外編】40代こそSNS・副業で「個の価値」を高めよ。人脈と実績の作り方

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40代こそSNS・副業で「個の価値」を高めよ。人脈と実績の作り方

あなたは社内での振る舞いを変え、周囲から「あの人は違う」と一目置かれる存在になりました。確固たるポジションと信頼は、日々の仕事にやりがいと安定をもたらしてくれているはずです。

この記事のポイント

  • 社内評価は特定の村の中だけで通用する「村内通貨」の危険性
  • 40代の社外発信の目的は価値の検証と選択肢の創出
  • SNSと副業で客観的な市場価値の証明を手に入れられる
  • 経験の切り売りから始める超低リスク副業で実績構築
  • 会社の歯車から専門家へのアイデンティティ変革
目次

あなたの価値を会社の「モノサシ」だけで測る危険性

  • 社内評価は会社を一歩外に出ると通用しない可能性がある
  • 「次がない」からの解放には社外でも通用する客観的証明が必要
  • SNSと副業で40代にかつてない追い風が吹いている

しかし、ここで一つの問いが生まれます。その評価は、今の会社を一歩外に出ても、通用するのでしょうか?

社内での評価は、いわば特定の村の中だけで通用する「村内通貨」のようなものです。その村で生きる限りは安泰ですが、外の世界に出た途端、ただの石ころになってしまう危険性をはらんでいます。

「次がない」という絶望から真に解放されるためには、あなたの価値が社外でも通用するという「客観的な証明」を手に入れる必要があります。

「そんな大それたこと、自分には無理だ…」そう思うかもしれません。しかし、今は40代のビジネスパーソンにとって、かつてないほど追い風が吹いています。

インターネット、特にSNSと副業というツールを使えば、ローリスクで、あなたの価値を社外に問い、全く新しい人脈と、会社の看板に頼らない「個の実績」を築くことができるのです。

なぜ40代にこそ「社外への発信」が必要なのか

  • 40代の当たり前は社外の誰かにとって超有料級の情報
  • 目的は稼ぐことより繋がることと市場価値を試すこと
  • 日常業務の延長線上で最小限の負荷で始められる

若者のように、キラキラした日常を発信する必要は全くありません。40代の社外発信の目的は、有名になることではなく、「価値の検証」と「選択肢の創出」です。

あなたの”当たり前”は、社外の誰かの”すごい!”

あなたが20年間、当たり前のようにこなしてきた業務知識、トラブル解決のノウハウ、業界の裏話。それは、社外の若手や、異業種の人から見れば、お金を払ってでも聞きたい「超・有料級の情報」なのです。

たとえば、製造業で20年働いてきたあなたの「品質管理のコツ」は、新しく製造業に転職した人にとって貴重な知識です。営業で培った「顧客との関係構築法」は、フリーランスになったばかりの人には喉から手が出るほど欲しい情報でしょう。

目的は「稼ぐ」より「繋がる」と「試す」

もちろん収入に繋がれば最高ですが、最初の目的はそこではありません。「自分のスキルは、市場でどのくらい評価されるのか?」を試し、「会社の外に、自分のことを知ってくれている人を一人でも作る」ことが、何よりも大きな資産となります。

「発信するネタがない」「時間がない」「今さら恥ずかしい」その気持ちは、行動しない理由にはなりません。なぜなら、これから紹介する方法は、あなたの日常業務の延長線上で、最小限の負荷で始められることばかりだからです。

【実践】ローリスクで始める「個の価値」構築ステップ

  • Step1:SNSで専門家としての名刺を作る
  • Step2:経験の切り売りから始める超低リスク副業
  • お金以上に得られる3つの無形資産

40代からでも確実に成果を出せる、段階的なアプローチをご紹介します。重要なのは完璧を目指さず、小さく始めて継続することです。

Step1:SNSで「専門家」としての名刺を作る

まずは、あなたというプロフェッショナルが「ここにいる」ということを、社外に知らせるための拠点を作りましょう。おすすめは、以下の2つです。

スクロールできます
プラットフォーム特徴おすすめの使い方
X(旧Twitter)匿名可、140文字の短文投稿「〇〇業界で働く人が、明日から使える豆知識」を週1〜2回投稿
LinkedIn実名ベース、ビジネス特化職務経歴を整理し、プロフェッショナルな繋がりを構築

ポイントは、完璧な内容を目指さず、小さな気づきをメモする感覚で続けることです。LinkedInでは職務経歴を登録しておくだけでも、転職エージェントや企業からスカウトが届くことがあります。

【最初のアクション】まずはアカウントを作り、あなたの専門分野で活躍している人を10人フォローしてみましょう。彼らがどんな発信をしているかを眺める(ROM:Read Only Memberになる)だけで、業界の新しい情報やトレンドが自然と目に入るようになります。

Step2:「経験の切り売り」から始める超・低リスク副業

いきなり商品を仕入れて売ったり、高度なスキルを求められる案件を受けたりする必要はありません。あなたが最初に売るべき商品は、「あなた自身の経験と時間」です。

スキルシェアサービス(ココナラ、タイムチケットなど)

「〇〇業界15年の私が、若手社員のキャリア相談に乗ります(30分2,000円)」といったサービスを出品してみましょう。自分の経験を棚卸し、相手に分かりやすく伝える絶好の訓練になります。そして、感謝されてお金をいただけたという経験は、絶大な自信に繋がります。

スポットコンサル(ビザスクなど)

これは、あなたの専門知識を求める企業に、1時間程度のインタビュー形式で情報提供するサービスです。多くの場合、1時間で1万円以上の高単価な報酬が得られます。自分の知見が、名だたる企業の新規事業開発などに役立つという経験は、あなたの市場価値を客観的に証明してくれます。

お金以上に得られる「3つの無形資産」

これらの社外活動を始めると、お金という直接的なリターン以上に、あなたの人生を豊かにする「無形資産」が手に入ります。

1. 市場価値のリアルタイム測定器

あなたの発信に「いいね」はつくか?あなたの相談サービスは売れるか?これは、あなたの価値に対する、市場からのリアルタイムな通知表です。このフィードバックを元に、自分の強みを修正・強化していくことができます。

2. 人生を変える「弱い繋がり(ウィークタイズ)」

社内の人間関係(強い繋がり)とは別に、SNSや副業を通じて、これまで出会うはずのなかった多様な業界の人々と繋がることができます。こうした「弱い繋がり」こそが、ある日突然、面白い仕事のオファーや、人生を変えるような重要な情報をもたらしてくれるのです。

3. 会社の看板に頼らない「個の実績」

「ココナラで50人の相談に乗りました」「〇〇というテーマでブログを運営しています」これらはすべて、会社の業務とは独立した、あなた個人の実績です。この客観的なポートフォリオは、転職活動の際に、他の候補者との圧倒的な差別化要因となります。

社外活動を継続するためのコツと注意点

  • 会社の就業規則を事前に確認し副業可能範囲を把握
  • 本業に支障をきたさない範囲で無理なく継続
  • 完璧を求めず小さな成功体験を積み重ねる

社外活動を始める前に、必ず会社の就業規則を確認しましょう。副業が禁止されている場合でも、SNSでの情報発信程度であれば問題ないケースが多いです。ただし、会社の機密情報は絶対に発信しないよう注意が必要です。

また、最初から大きな成果を期待せず、小さな成功体験を積み重ねることが長期的な成功の鍵となります。週に1回の投稿、月に1件の相談対応から始めて、徐々に活動の幅を広げていきましょう。

よくある質問

会社にバレずにSNS活動をする方法はありますか?

匿名アカウントで始めることをおすすめします。ただし、会社の機密情報は絶対に発信せず、業界の一般的な知識に留めることが重要です。徐々に信頼を築いてから実名での活動を検討しましょう。

副業でどのくらい稼げるものでしょうか?

最初は月数千円から始まることが多いです。重要なのは金額よりも、市場からの反応と経験値の蓄積です。継続すれば月数万円の収入も十分可能ですが、本業に支障をきたさない範囲で行いましょう。

発信するネタが思いつきません。どうすればよいでしょうか?

日常業務で「これは新人の頃に知りたかった」と思うことをメモしてみてください。また、業界の専門用語を一般の人にもわかりやすく説明することも良いコンテンツになります。完璧である必要はありません。

LinkedInで外資系企業からスカウトが来たのですが、どう対応すべきでしょうか?

まずは情報収集の機会として捉えましょう。すぐに転職する気がなくても、面談を通じて市場価値や業界動向を知ることができます。ただし、現在の会社との関係を損なわないよう慎重に行動してください。

まとめ:あなたは「会社の歯車」から「専門家」へ

社外への発信と活動は、あなたのアイデンティティを「〇〇会社の社員」から「△△の専門家である〇〇」へと、静かに、しかし確実に変えていきます。

そうなれば、今の会社はもはや、あなたにしがみつくべき唯一の場所ではありません。あなたの専門性を発揮するための「数あるプラットフォームの一つ」に過ぎなくなります。

社内で評価され、社外でも価値を証明できる。この両輪が揃ったとき、「次がない」という絶望は完全に消え去り、あなたの手元には「いつでも選べる」という、最強のカードが残るのです。

さて、地盤は固まりました。次章からは、いよいよ最終章。そのカードをいつ、どのように切るのか。手に入れた選択肢を元に、後悔のない決断を下すための具体的な準備に入っていきます。

次回、【転職準備】「次がない」はもう終わり。40代の魅力を伝える職務経歴書の書き方と面接対策では、これまでの活動で得たあなたの価値を、採用担当者に最も響く形で伝えるための実践的なテクニックを解説します。

全目次

本編:会社を辞めずに始める「自分だけのキャリア」の見つけ方

【第1部】絶望の正体を知る

【第2部】自分を再生する3つのステップ

【第3部】選択肢を手に入れる

【第4部】未来へ踏み出す

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