第8回:【STEP3-① 社内編】評価は自分で作るもの。40代からの「あの人は違う」と思わせる社内ブランディング

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評価は自分で作るもの。40代からの「あの人は違う」と思わせる社内ブランディング

あなたは、学んだスキルを「今の会社」という最高の練習場で試し、小さな成功体験と実績を積み重ね始めました。素晴らしい変化です。

この記事のポイント

  • 適切な人に適切な形で伝わらなければ価値ある行動も評価に繋がらない
  • 40代は「プレイヤー」から「ブランド人」へ意識を変える必要
  • 社内ブランディング4つのアクションで唯一無二の存在になれる
  • 重要な場面であなたの名前が「指名」されることがゴール
  • 社内での確固たる地位が精神的安定と主導権をもたらす
目次

ただ真面目に働くだけでは評価されない40代の現実

  • 価値ある行動も適切に伝わらなければ「真面目な人」で終わってしまう
  • 謙虚さは美徳だが会社組織では評価は自ら作り出すもの
  • 出しゃばりにならずに価値を伝える社内ブランディング戦略が必要

しかし、その価値ある行動も、適切な人に、適切な形で伝わらなければ、評価には繋がりません。黙々と良い仕事をしても、上司や周囲がその価値に気づかなければ、「真面目な人」で終わってしまいます。40代のキャリア戦略において、それはあまりにもったいない。

「自分をアピールするなんて、なんだか気恥ずかしい…」「目立つようなことはしたくない…」

その謙虚さは、日本の美徳かもしれません。しかし、会社という組織において、評価は”与えられる”ものではなく、自ら”作り出す”ものなのです。

今回は、決して出しゃばりやゴマすりになることなく、あなたの価値を正しく社内に伝え、味方を増やし、「あの人は何か違う」と一目置かれる存在になるための「社内ブランディング戦略」について解説します。

40代は「プレイヤー」から「ブランド人」へ意識を変えよ

  • 20代30代は優秀な「プレイヤー」であることが求められた
  • 40代にはあなたならではの価値を提供する唯一無二の存在になることが必要
  • ブランド確立で重要な情報や仕事が自然と集まる環境を創出

20代、30代は、与えられた仕事を完璧にこなす優秀な「プレイヤー」であることが求められました。しかし40代は、それだけでは不十分です。

あなたに求められているのは、あなたならではの「価値」を提供できる、唯一無二の存在になること。つまり、「〇〇さんといえば△△だよね」という、あなただけの”ブランド”を確立することです。

なぜブランドが必要なのか?ブランドが確立されると、以下のような圧倒的に仕事が進めやすい状況が生まれるからです。

  • 重要な情報や面白い仕事が、あなたのもとに自然と集まってくるようになる
  • あなたの意見に、周囲が耳を傾けるようになる
  • 新しい挑戦をする際に、協力者が現れやすくなる

これは、社内で快適に過ごすためだけでなく、来るべき転職活動においても、あなたの価値を証明する強力な裏付けとなります。

【実践】今日からできる「セルフブランディング」4つのアクション

  • アクション①:「私の専門はコレです」宣言で看板を掲げる
  • アクション②:報告・連絡・相談を「提案」に変える習慣づけ
  • アクション③:部署の垣根を越えた「情報ハブ」になる
  • アクション④:見返りを求めないメンターとして若手を育成

難しく考える必要はありません。日々の仕事の中での、少しの意識と行動の変化が、あなたのブランドを形作っていきます

アクション①:「私の専門はコレです」宣言

まずは、あなた自身の「看板」を掲げましょう。前回までのリスキリングで学び始めたこと、あるいは過去の経験から掘り起こした得意なことを、「私の専門領域」として、周囲に認知させていくのです。

例えば、「データ分析」を学んでいるなら、会議で発言する際に、「最近データ分析を学んでいるのですが、その視点から見ると…」と、枕詞を付けて話してみる。

これを繰り返すことで、「データのことなら、まず〇〇さんに聞いてみよう」という認識が、徐々に周囲に浸透していきます。宣言することで、自分自身への良いプレッシャーにもなり、学習のモチベーションも高まるという副次的な効果もあります。

アクション②:報告・連絡・相談を「提案」に変える

日々の「ホウ・レン・ソウ」は、絶好のブランディングの機会です。ただ事実を報告するだけでなく、そこに「自分なりの分析・考察・次のアクション案」を必ず添える癖をつけましょう。

スクロールできます
BeforeAfter
「〇〇の件で問題が発生しました。どうしましょうか?」「〇〇の件で問題が発生しました。原因はおそらく△△です。対応策としてAとBの2案を考えましたが、私はA案が良いと思います。理由は…」

この一手間が、あなたを「指示待ちの部下」から「主体的に考え、解決策を提示できるビジネスパーソン」へと昇華させます。上司も、単なる報告より、こうした提案のほうが判断しやすく、あなたへの信頼度は格段に高まります。

アクション③:部署の垣根を越えた「情報ハブ」になる

あなたの世界を、自分の部署の中だけで完結させてはいけません。意識的に他部署のキーパーソンとコミュニケーションを取り、「部署間のつなぎ役」、つまり情報ハブとしてのポジションを確立しましょう。

  • ランチや休憩時間に、他部署の人と積極的に会話する
  • 「〇〇の件なら、営業部の△△さんが詳しいですよ」と、人を紹介してあげる
  • 他部署が困っていそうな情報をキャッチしたら、自分の部署の関連情報を共有してあげる

こうした行動は、あなたに「視野が広い人」「頼りになる人」というブランドを与え、社内での影響力を格段に高めます。

アクション④:”見返りを求めない”メンターになる

あなたがこれまで培ってきた知識や経験は、若手社員にとっては喉から手が出るほど欲しいものです。彼らが困っている様子を見かけたら、見返りを求めず、積極的に手を差し伸べ、アドバイスをしてあげましょう。

「俺の若い頃は…」という武勇伝ではなく、「その気持ちわかるよ。こういう視点で考えてみたらどうかな?」という、相手に寄り添う姿勢が大切です。

若手を育てることは、回り回ってあなたの仕事を助けることにも繋がりますし、「育成能力のある、器の大きい人物」という、マネジメント層に不可欠なブランドを確立することにも直結します。

社内ブランディングの効果と注意点

  • 継続的な小さな行動の積み重ねで信頼関係を構築
  • 一朝一夕では結果は出ないが確実に周囲の認識は変わる
  • 自然体で行うことが長期的な成功の鍵

これらのアクションを実行する際は、無理をせず自然体で行うことが重要です。急激に行動を変えると、周囲に違和感を与える可能性があります。少しずつ、しかし継続的に取り組むことで、確実にあなたの社内での評価は向上していくでしょう。

また、これらの活動はすべて、あなたの本業に支障をきたさない範囲で行うことが前提です。基本的な業務をおろそかにしてブランディングに走ると、本末転倒になってしまいます。

よくある質問

アピールが強すぎて嫌われませんか?

自慢や押し付けではなく、「貢献」や「提案」の形で行えば問題ありません。相手の立場に立って、どうすれば役に立てるかを考えながら行動することが大切です。

専門分野がはっきりしない場合はどうすればよいでしょうか?

まずは今学んでいることや、これまでの経験で最も成果を出したことから始めてみてください。完璧である必要はありません。「〇〇について勉強中です」という姿勢でも十分ブランディングになります。

他部署との関係作りに時間がかかりそうです。効率的な方法はありますか?

まずは社内の研修や勉強会、歓送迎会などの既存のイベントを活用しましょう。また、プロジェクトで関わった他部署の人との関係を大切にし、継続的にコミュニケーションを取ることから始めてください。

メンターとして若手を指導する自信がありません。

完璧な指導者である必要はありません。「一緒に考えよう」「私の経験ではこうだった」という姿勢で十分です。若手が求めているのは正解よりも、経験談や考え方のヒントであることが多いです。

まとめ:あなたの名前が「指名」されるとき、ブランドは確立される

社内ブランディングのゴールは、何か新しいプロジェクトや重要な議題が持ち上がったときに、会議室であなたの名前が「指名」されることです。

「この件は、一度〇〇さんの意見も聞いておこう」「新しいチームのリーダーは、〇〇さんが適任じゃないか?」

この状態を作り出すことができれば、あなたはもはや会社の歯車ではありません。会社にとって「なくてはならない存在」として、自分のキャリアの主導権を握ることができるのです。

この社内での確固たる地位は、あなたに精神的な安定をもたらします。しかし、社内での評価に満足してはいけません。あなたの価値は、本当に社外でも通用するのでしょうか?

次回、【STEP3-② 社外編】40代こそSNS・副業で「個の価値」を高めよ。人脈と実績の作り方では、社内で固めた地盤をベースに、いよいよ社外へとあなたの価値を問い、人脈とさらなる実績を築いていくための具体的なステップを解説します。

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